Pixel のアップデートに関する公開情報 - 2019 年 11 月

2019 年 11 月 4 日公開 | 2019 年 12 月 5 日更新

Pixel のアップデートに関する公開情報には、サポート対象の Pixel デバイス(Google デバイス)に影響を与えるセキュリティの脆弱性や機能強化の詳細を掲載しています。Google デバイスでは、セキュリティ パッチレベル 2019-11-05 以降において、この公開情報に掲載されているすべての問題と、2019 年 11 月の Android のセキュリティに関する公開情報に掲載されているすべての問題に対処しています。デバイスのセキュリティ パッチレベルを確認する方法については、Android のバージョンを確認して更新するをご覧ください。

パッチレベル 2019-11-05 へのアップデートは、サポート対象のすべての Google デバイスに送信されます。ご利用のデバイスにこのアップデートを適用することをすべてのユーザーにおすすめします。

お知らせ

  • 2019 年 11 月の Android のセキュリティに関する公開情報に掲載されているセキュリティの脆弱性に加えて、Google デバイスには、下記のセキュリティの脆弱性に対するパッチも含まれています。

セキュリティ パッチ

脆弱性は、影響を受けるコンポーネントごとに分類しています。問題の内容について説明し、CVE、関連する参照先、脆弱性のタイプ重大度、更新対象の AOSP(Android オープンソース プロジェクト)バージョン(該当する場合)を表にまとめています。問題の対処法として一般公開されている変更内容(AOSP の変更の一覧など)が参照可能な場合は、バグ ID にその情報へのリンクがあります。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に記載した番号に、追加の参照へのリンクがあります。

フレームワーク

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2019-2210 A-139148442* EoP 9、10

LG コンポーネント

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2019-9467 A-80316910* EoP ブートローダー

カーネル コンポーネント

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2019-9503 A-130375182
アップストリーム カーネル
RCE Broadcom ファームウェア
CVE-2019-15917 A-141042951
アップストリーム カーネル
EoP Bluetooth
CVE-2018-1108 A-110871389
アップストリーム カーネル
ID Crypto

Qualcomm コンポーネント

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2017-15828 A-68992481
QC-CR#2095811
なし EcoSystem
CVE-2018-11274 A-111126528
QC-CR#2213088
なし 音声
CVE-2018-11852 A-111129607
QC-CR#2221965
なし WLAN ホスト
CVE-2018-11863 A-111126052
QC-CR#2226386
なし WLAN ホスト
CVE-2018-11886 A-111128246
QC-CR#2230318
なし WLAN ホスト
CVE-2018-11903 A-111128640
QC-CR#2243990
なし WLAN ホスト
CVE-2018-5856 A-77528410
QC-CR#1092859 [2]
なし 音声
CVE-2018-5911 A-79422238
QC-CR#2208881
なし WLAN ホスト
CVE-2017-11078 A-66937384
QC-CR#2078549
なし ブート
CVE-2018-11266 A-68726653
QC-CR#2035140 [2]
なし サービス
CVE-2018-11883 A-111129382
QC-CR#2229615
なし WLAN ホスト
CVE-2019-10520 A-134441573
QC-CR#2415037
なし カーネル
CVE-2019-10530 A-116872291
QC-CR#2381265
なし カーネル
CVE-2019-10555 A-138940207
QC-CR#2284987 [2]
なし ディスプレイ

Qualcomm クローズドソース コンポーネント

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2018-5918 A-79419740* なし クローズドソース コンポーネント

機能パッチ

影響を受ける Google デバイス向けに、セキュリティ関連以外の機能の問題に対処する下記のアップデートが組み込まれています。関連する参照先、影響を受けるカテゴリ(Bluetooth やモバイルデータなど)、改善内容、影響を受けるデバイスは、下記の表のとおりです。

参照 カテゴリ 改善内容 デバイス
A-135756211 アシスタント Google アシスタントの起動ワードを改善 Pixel 2、Pixel 2 XL、Pixel 3、Pixel 3 XL
A-139313340 音声 下部スピーカーの音質を改善 Pixel 3
A-139402097 安定性 一部のデバイスが起動中に動作しなくなる問題を追加修正 Pixel 3、Pixel 3 XL、Pixel 3a、Pixel 3a XL
A-140808513 キーボード Xbox BT コントローラ マッピングを追加サポート Pixel 2、Pixel 2 XL、Pixel 3、Pixel 3 XL、Pixel 3a、Pixel 3a XL、Pixel 4、Pixel 4 XL
各種 ディスプレイ / グラフィック スムーズ ディスプレイの改善 Pixel 4、Pixel 4 XL
各種 カメラ カメラの画質の改善 Pixel 4、Pixel 4 XL

一般的な質問と回答

上記の公開情報に対する一般的な質問とその回答は以下のとおりです。

1. 上記の問題に対処するようにデバイスが更新されているかどうかを確かめるには、どうすればよいですか?

セキュリティ パッチレベル 2019-11-05 以降では、セキュリティ パッチレベル 2019-11-05、およびそれ以前のすべてのパッチレベルに関連するすべての問題に対処しています。デバイスのセキュリティ パッチレベルを確認する方法については、Google デバイスのアップデート スケジュールに記載されている手順をご覧ください。

2. 「タイプ」列の項目はどういう意味ですか?

脆弱性の詳細の表で「タイプ」列に記載した項目は、セキュリティの脆弱性の分類を示しています。

略語 定義
RCE リモートコード実行
EoP 権限昇格
ID 情報開示
DoS サービス拒否
なし 該当する分類なし

3. 「参照」列の項目はどういう意味ですか?

脆弱性の詳細の表で「参照」列に記載した項目には、その参照番号が属する組織を示す接頭辞が含まれる場合があります。

接頭辞 参照
A- Android バグ ID
QC- Qualcomm の参照番号
M- MediaTek の参照番号
N- NVIDIA の参照番号
B- Broadcom の参照番号

4. 「参照」列の Android バグ ID の横にある「*」はどういう意味ですか?

公開されていない問題には、「参照」列の Android バグ ID の横に「*」を付けています。この問題のアップデートは、Google デベロッパー サイトから入手できる Pixel デバイス用最新バイナリ ドライバに通常含まれています。

5. セキュリティの脆弱性が、この公開情報と「Android のセキュリティに関する公開情報」に分けられているのはなぜですか?

Android デバイスの最新のセキュリティ パッチレベルを宣言するためには、Android のセキュリティに関する公開情報に掲載されているセキュリティの脆弱性への対処が必要となります。それ以外の、この公開情報などに掲載されているセキュリティの脆弱性への対処は必要ありません。

バージョン

バージョン 日付 メモ
1.0 2019 年 11 月 4 日 情報公開
1.1 2019 年 12 月 5 日 CVE-2019-9503 の CVE 番号を修正